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本物の看護がしたいセミナー第16弾 アンケート結果

7/24(水)「本物の看護がしたい!セミナー」第16弾

「訪問歯科」 × 「訪問看護師」

 訪問歯科を学ぶセミナー~

が終了いたしました。

今回も大勢の方にご参加いただき、

ありがとうございました。

 

講師:医療法人社団 Emmett Brown 坂本歯科医院

         歯科医師
       雨宮 佳苗様 様

 

         セントワークス株式会社

   看護師

       広瀬 純子

 

     

【アンケートよりいただいたご質問に雨宮様、広瀬よりコメントをいただきました】

Q. 施設の場合、1日の歯科訪問診療で何名までしか診察はできない等の制限はありますか?

A. 1日あたりの診療人数の制限は基本的にありませんが、診療時間の都合上、最大20名程になるかと思います。 (訪問歯科でも「同一建物における…」の人数と点数の割合がすこしずつ厳しくなってきています。その点や居宅訪問とのバランスで人数はそれぞれの医院さんで決めごとはそれぞれになる場合も・・(小声))

 

Q. 歯科訪問診療の施設への往診頻度は、(利用者さんの状態等により変わってくるとは思いますが)月に◯回くらいの頻度で訪問できたらな、という本音を知りたいです。

A. それぞれの方の口腔内環境やセルフケアの状態によってご相談させていただいています。ご自身でのケアが難しい方やむし歯歯周病リスクの高い方の場合には訪問歯科診療の頻度の理想は毎週1回、一か月4回となります。

 

Q. 舌が割れて苦みを訴える方へ、舌のクリーニング以外のケアがあれば教えて下さい。

A. 舌が荒れているとスポンジブラシの摩擦でも痛みと感じてしまいます。まずは舌クリーニングの前に保湿ジェルを塗るようにしましょう。ケアの順番としてまず舌の保湿剤→歯肉のマッサージ→歯みがき→舌みがきというようにしていただくと、その間に舌表面の汚れが少し浮きやすくなってきます。内服薬の関係や免疫力の急な低下によって舌や唇の炎症や潰瘍が急に目立ってきたり乾燥が強くなったり黒く変色したりという場合もありますので、担当内科医へのご報告もお願いいたします。またアズノールの消炎効果が効かない痛みの場合にはアズレンにキシロカイン成分を加えたタイプの含嗽剤や軟膏の処方を担当内科医の先生にお願いしてみてください。

 

Q. 施設の介護スタッフへ、口腔ケアの重要性を理解してもらうには、どのような説明をしたらいいですか?

 

A. 残存歯の状態、義歯の有無など、利用者さんによってケアやお食事の時に診るべきポイントはバラバラです。舌の汚れや頬の隙間の食べかす、義歯の汚れなど目を向けるべきところのヒントになるような写真資料で確認していただくのも効果的と考えます。(スライド資料写真、よろしければお使いください)もっとも効果的なのは歯科検診を実施していただき、口腔内の現状をご本人や介護スタッフさん、またご家族にも理解していただくことだと思います。

 

Q. ターミナル期において訪問歯科の役割について教えてください。

A. ターミナル期の訪問歯科診療は、利用者様の生活の質を向上させるために重要な役割を果たします。具体的には、口腔ケアを通じて痛みや不快感を軽減し、口から食べることを支援することで、栄養状態の改善や誤嚥性肺炎の予防に寄与します。また、口腔周囲の筋肉の緊張をほぐすことで口腔機能の維持や改善を図るためのリハビリテーションも行われ、患者のコミュニケーション能力や笑顔、社会参加の向上にもつながり、利用者様と家族の負担を軽減し、療養生活の支援を継続します。

 

Q. 歯茎が腫れて、ブラッシングで出血すふことがあっても、怖がらずにブラッシングをしてよいのでしょうか?

A. 歯ぐきが腫れて出血している場合は、それを避けるのではなく、優しいブラッシングを続けることが重要です。歯ぐきの赤みや出血は歯周病のサインであり、口腔衛生が無視されると悪化する可能性があります。強い痛みを伴う場合や痛みに弱い方、口腔ケアに対する拒否が強い方にはやわらかめの歯ブラシやスポンジブラシで歯と歯ぐきの境目を優しくマッサージすることから始めてみましょう。慣れるまでは「汚れをこすって落とすというよりも汚れをやわらかくして浮かす」イメージで。口腔内が乾燥した状態では滑りが悪くなってしまうので、口腔乾燥が強い方にはケア前に乾燥予防ジェルなどの使用をお願いいたします。出血が続く場合は、歯科医師にご相談ください。

Q. 義歯は専用のブラシではなく、普通の歯ブラシでも良いでしょうか?

A. 普通の歯ブラシで入れ歯を磨いていただくことは可能ですが、その場合には歯を磨く用のブラシ(やわらかめ)と義歯を洗う用のブラシ(かため)を分けていただけたらと思います。一緒に置いてしまうと区別が難しいので、歯を磨くものは洗面台に、入れ歯を磨くのはキッチンにという風に分けていただくか、形状の異なる専用の義歯ブラシを使用していただくことおすすめいたします。義歯ブラシは入れ歯の形状に合わせて硬さや形態が設計されており、細かい部分までしっかりと清掃できます。 また、歯磨き粉は研磨剤が含まれているため、入れ歯の洗浄には使用しないでください。ヌルヌル汚れが気になってきたら台所用の中性洗剤でしっかり洗ってすすいでください。(入れ歯もその方にとっては大事な食器のひとつです)除菌目的の義歯洗浄剤は週に1~2回、30分程度の浸漬で構いません。(汚れの付着具合にもよりますが)そのあとはしっかりすすいでお水に変えておいてください。

  

<アンケート結果詳細>

Q. セミナーの満足度をお聞かせください。(満点:星5つ)

  満足度 92.1%

  26(☆5つ) 10(☆4つ) 1(☆3つ) 0(☆2つ) 0(☆1つ)

 

Q. このセミナーに参加してみたいと思ったきっかけは何ですか?

 今回のタイトルに興味があったから  28 (56.0%)

 「本物の看護がしたいセミナー」に参加をしたことがあり役に立った(面白かった)から 17 (34.0%)

 講師の方の話しが聞きたかったから  4 (8.0%)

 その他                    1 (2.0%)