· 

本物の看護がしたいセミナー第19弾 アンケート結果

11/20(水)「本物の看護がしたい!セミナー」第19弾

~「フットケア」 × 「訪問看護師」

     訪問でできるフットケアを学ぶセミナー ~ 

 が終了いたしました。

 

今回も大勢の方にご参加いただき、ありがとうございました。

 

講師:HOALOHA nurse station管理者

           鈴木 沙織 様(看護師・医療フットケアスペシャリスト)
        足の専門校SCHOOL OF PEDI 校長
     桜井 祐子様(スポーツ医学博士・フットケアスペシャリスト)

     

【アンケートに記載いただいた感想を抜粋いたします】

  • 看護師さん任せにしていたフットケアですが、魚の目やタコで痛かったり、巻き爪で痛くて歩けなかったり…。
    足の爪や足元を見ることって、歩行のパフォーマンスにも繋がるので、あらためてケアしていくことが大事だなと思いました。
    リハ職でも出来る観察で、看護師さんへのケアに繋げたいと思いました。
  • 実際に現場で実践されている方の具体的なお話をうかがえて勉強になりました。
    沢山の質問にも現場で使えるであろう回答を駆け足でしてくださっていて、時間を目一杯有意義に使われて素晴らしいセミナーです!
  • 困難に思える手強い爪も、きちんとケアすれば良くなっていく事が分かりました。
    技術や知識がないままの爪切りは怖いと思いました。
  • 理学療法士です。
    「足の指が痛い」という理由で歩きたがらない利用者さんがいます。
    よく見てみると巻き爪だったり、爪が肥厚している方が多いです。
    私達の職域ではこのようなケアは出来ませんので、
    出来る方々と連携することで利用者さんの行動意欲につながるといいなぁと思いました。
    地域で活動されている専門士の方を探してみたいと思います。
  • 早速実践させていただきます!
    疑問にすら思えてなかったことを学ぶことができた、とても有意義な時間でした。
  • 症例として提示されていた写真のどれも見覚えがあるような爪や足の状態で、とてもためになりました。
    改善は難しいと諦めてしまっていたような事例もあったため、
    今日の内容を踏まえてケアを行い、またさらにフットケアの知識を高めていきたいと思います。
  • 訪問看護と訪問介護(ヘルパー)の仕事を、掛け持ちしてます。
    フットケアもしてますが視点を変えるきっかけになりました。
    常に新しい情報を学ぶことは大事ですね。
    『泡足浴』もはじめて知りました。
    短い時間の訪問なので足元は優先順位が下がってしまいがちですが、この方法なら手軽にできますね。
    上から下までケア一つ一つ丁寧に意識をもって関わる姿勢を学ばせていただきました。
  • 足の爪や皮膚の汚れを清潔にする事が、まず大切という基本的な事に気づくことができました。
    受診しても、足トラブルが改善しないのは、生活の中に治らない他の原因がある、
    それを解明するための訪問看護があると、説明したいと思います。
  • 病院勤務ではフットケアをほとんどしたことがなく訪問看護で爪切りの壁にぶち当たりました、
    色々な研修や勉強会に参加しながら少しずつわかってきました。
    質疑応答時間もたっぷり確保されていてよかった!
    洗浄方法や姿勢など「自分も同じ」と思う質問がたくさんありました。
    今回、無料でこんなに濃厚な講義が聞くことができて感謝です。ありがとうございました。
  • 作業としての爪切りではなく、看護師としてのフットケアの視点で実施していきます。

【アンケートよりいただいたご質問に鈴木様、桜井様よりコメントをいただきました】

Q. 外反母趾の悪化で手術が必要になった方がいらっしゃいます。
   そうなる前に予防をすることができたのか、できたのならその方法を知りたいです。
   その方は第2足趾が第1趾に重なっていました。

A.~ 鈴木 様 ~

 予防としては、適切なサイズの靴を履くことや、横アーチを補正するようなインソールを使用してみることかと思います。
 靴のサイズは足トラブルの予防にとても重要です。

 ~ 桜井 様 ~
   【外反⺟趾の予防と進⾏を防ぐ⽅法】
  外反⺟趾は、⾜の構造や歩き⽅、靴の選び⽅などが影響し、進⾏すると痛みや歩⾏障害を引き起こします。
  特に、第2 ⾜趾が第1 趾(⺟趾)に重なるほどの状態になると、⼿術が必要になることもありますが、
  以下の⽅法で予防や進⾏の抑制が可能です。
  1. 予防できた可能性について

      外反⺟趾は、遺伝要因と環境要因(靴や歩き⽅)の両⽅が関係しています。
      完全に防ぐことは難しいですが、早期から適切な対策を取ることで進⾏を遅らせたり、症状を軽減できた可能性があります。

    2. 外反⺟趾の予防⽅法

      Youtube チャンネルをご覧いただけると幸いです。
      外反⺟趾予防⽅法・対処⽅法

      https://youtu.be/mfO3JKdwtB4?si=9NZwEzcc4yo__g7R

 

Q. 個人経営のフットケアサービスが、訪問看護事業所から、フットケアだけで依頼を受ける事は可能なのか教えてください。

A.~ 鈴木 様 ~

 訪問看護事業所からというより、ご本人からの依頼になるのではないでしょうか?

   介入中の訪問看護師が利用者様へ情報提供をしたり、ご本人が検索されて訪問看護師に相談することもあるかと思います。

   個人経営のフットケアサービスというと、自費介入ですので問題ないと思います。

   ご本人に代わってケアマネさんや看護師さんが依頼相談するような、柔軟な関係が築けるといいですよね!

 

Q. 陥入爪は、本当はどうするのが正しいのかといつも悩みます。痛くて歩きづらい時、角を切る?伸ばす?いつも悩みます。

A.~ 鈴木 様 ~

 陥入爪と巻き爪の違いを理解されることも重要なポイントではありますが、

   ご質問は陥入爪ということでお答えしてみますと

  (炎症を起こしているので外用薬や内服薬の必要性がある状態かどうか主治医に相談することが前提ですが)、

   刺さってしまっている部分はカットするか、ヤスリで角をとるか、

   テーピングで爪が側爪郭に刺さらない状態を維持するとよいと思います。

  ~ 桜井 様 ~
  【陥⼊⽖(巻き⽖)の正しい対処法】

    陥⼊⽖のケア⽅法には 「症状の程度」 によって異なる対応が必要です。

    適切なケアをしないと悪化し、炎症や感染を引き起こすこともあるため、正しい処置を理解することが重要です。

   1. 陥⼊⽖の基本的な原因

     ・⽖を短く切りすぎる(深⽖)

     ・靴による圧迫(サイズの合わない靴、つま先が細い靴)

     ・⾜の指の形状や遺伝的要因

     ・歩⾏時の⽖への過剰な負担

    2. 陥⼊⽖の段階別の対応

     ① 軽度(⾚みや軽い痛みがあるが、化膿していない場合)

     ・正しい⽖の切り⽅を意識する

      ⾓を切らずにまっすぐカットする(スクエアオフ)。

      深⽖を避け、少し⽩い部分を残すようにする。⽖が⽪膚に⾷い込まないように伸ばすのが基本。

     ・テーピングやコットンパッキングを⾏う

      コットンパッキング法: ⽖の⾷い込み部分に⼩さく丸めたコットンを⼊れ、⽖が⽪膚を圧迫しないようにする。

      テーピング法: ⾷い込んでいる側の⽪膚を外側に引っ張るようにテーピングし、圧迫を軽減する。

     ② 中等度(⾚み、痛みが強く、少し腫れているが、化膿はしていない場合)

     ・⽖を無理に切らない

      ⽪膚が炎症を起こしている場合、⽖の⾓を切るとさらに深く⾷い込む可能性がある。

      コットンパッキングやテーピングを活⽤しながら、⽖を適度に伸ばす。

     ・外部からの圧迫を減らす

      幅広の靴や、つま先がゆったりした靴を選ぶ。

      裸⾜や靴下だけで過ごす時間を増やし、⽖にかかる圧⼒を減らす。

     ・炎症が強い場合は抗炎症ケアを⾏う

     ③重度(腫れ、膿が出る、痛みが強い場合)

  ★⾃⼰処置は危険!医療機関の受診を推奨

    ・速やかに⽪膚科または整形外科を受診

     感染がある場合、抗⽣物質の処⽅が必要になることもある。

     ⽖が完全に⽪膚に埋もれている場合、部分的な⽖の除去や矯正が必要になることも。

   3. 陥⼊⽖の予防⽅法

   ・正しい⽖の切り⽅を習慣づける

    深⽖せず スクエアオフ(まっすぐ切る) を基本とする。

    丸みをつけず、⾓を適度に残す。

   ・⾜のサイズに合った靴を履く

    つま先に余裕のある靴を選ぶ(指が⾃由に動くスペースを確保)。

    靴の中で⾜が滑らないよう、フィット感を重視する。

   ・歩き⽅の改善

    かかとから着地し、指先までしっかり使う歩⾏を意識する。

    指が浮かないよう、⾜趾を意識して使うことが⼤切。

   4. よくある疑問「痛くて歩きづらい時、⾓を切る?伸ばす?」

   ・基本的には「⾓は切らずに伸ばす」のが原則

   ・ただし、すでに炎症が強く、⽖が深く⾷い込んでいる場合は 医療機関での適切な処置 を推奨

   ・⼀時的な痛みの緩和として コットンパッキングやテーピング を活⽤

 

   まとめ

   軽度の場合: ⾓を切らずにまっすぐカット+コットンパッキング&テーピング

   中等度の場合: ⽖を切らずに炎症を抑え、圧迫を避ける

   重度の場合: 医療機関を受診し、巻き⽖矯正や治療を⾏う

     陥⼊⽖の予防⽅法

     Youtube チャンネルをご覧いただけると幸いです。

     正しい⽖切り 切り⽅と選び⽅

     https://youtu.be/CeVjvwMBNr4?si=DpIoGrv7a0lVtenJ

     正しい⽖の切り⽅

     https://youtu.be/kRev4Zk9d3k?si=g6aNoxxMDDeoD_sv

 

Q. 下肢浮腫の患者さんへ弾性包帯を使用することがあります。巻き方のコツなどはありますか?

A. ~ 鈴木 様 ~

 下肢浮腫の原因をアセスメントした上で適応であれば弾性包帯は有効ですので、
   先ず浮腫の原因が明らかな状態で実施されることを前提にお答えしてみますと、

   巻き方のコツは適切な圧で巻くことしかないので、練習あるのみなんです。

   HOALOHAでもスタッフでお互いひたすら練習したことがあります(笑)

   弾性ストッキングやtgチューブなどを着用してみて、
   同じだな~と感じる圧でひたすら巻き巻きの練習をしてみるのはいかがでしょうか。

   *〝圧迫療法〟で検索すると動画や資料をみることができます。

 

 

<アンケート結果詳細>

Q. セミナーの満足度をお聞かせください。(満点:星5つ)

  満足度 91.3%

  63(☆5つ) 43(☆4つ) 7(☆3つ) 4(☆2つ) 0(☆1つ)

 

Q. このセミナーに参加してみたいと思ったきっかけは何ですか?

 今回のタイトルに興味があったから  101 (58.7%)

 「本物の看護がしたいセミナー」に参加をしたことがあり役に立った(面白かった)から 37 (21.5%)

 講師の方の話しが聞きたかったから  32(18.6%)

 その他                    2 (1.2%)